【経験談】HSPで休職したい…判断基準と休職中にやるべきこと

「もうげんかいなのに、休むことに罪悪感がある」

そんなふうに思いながら、今日も出勤していませんか?

私もかつて、接客業で心もからだもボロボロだったとき、同じことを考えていました。「休みたい」のに「まだがんばれるはず」と言いきかせていたんです。朝おきた瞬間、胃がキュッとしまる。駅のホームで立ちつくす。それでも電車にのっていました。

HSPで休職をかんがえているあなたに伝えたいのは、休むことは逃げじゃないということ。休むべきサインから手つづき、休職中のすごし方、復職か転職かの判断まで、私の体験をまじえてお話ししますね。

HSPが休職をかんがえるべき5つのサイン

「まだだいじょうぶ」と思っている人ほど、じつは限界をこえていたりします。つぎの5つのうち、2つ以上あてはまるなら、いちど立ちどまってほしいです。

①眠れない日が2週間いじょう続いている

「眠れない日がつづくけど、仕事のストレスだし仕方ない」。そう思っていませんか?

不眠が2週間いじょう続くのは、うつ病や適応障害のサインとされています。厚生労働省の「患者調査(令和2年)」によると、うつ病などの患者数はやく172万人。年々ふえているんですよね。

HSPは日中にうけた刺激を、ねる前にも深くしょり続けてしまいます。ふとんに入ってから、今日のあの人のことばがグルグルまわる。これが毎晩だと、からだはもちません。

②涙がとまらなくなる

通勤中やおふろで、理由もなく涙が出る。これはこころが限界をうったえているサインです。

私も接客業をしていたとき、帰りの電車でポロポロないていたことがあります。となりの人に見られて、あわててマスクで顔をかくしました。

「なんでないてるんだろう」と自分でもわからなかった。今おもえば、からだが「もう無理」とおしえてくれていたんですね。

③出勤まえに吐き気がする

朝おきて、したくを始めたとたんに胃がムカムカする。駅につくころにはえずいている。正直、このだんかいまで来ていたら、すぐに病院をうけてほしいです。

からだの症状は、こころの限界がからだに出ているサイン。「気のせい」とながさないでくださいね。

④好きだったことに何もかんじなくなった

推しの新曲が出ても聴く気になれない。週末のしゅみもやる気がおきない。好きだったカフェめぐりも「めんどくさい」としか思えない。

これは「アンヘドニア」とよばれる状態にちかいかもしれません。たのしめていたものがたのしめなくなるのは、こころのエネルギーがゼロにちかいサインですよ。

⑤「消えたい」と思うことがある

「死にたい」じゃなくても、「消えてしまいたい」「自分がいなくなればいいのに」と思う。これはもっとも深刻なサインです。

「消えたい」とかんじている方へ

ひとりでかかえこまないでください。つぎの窓口にそうだんできます。

  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間対応)
  • こころの健康そうだんダイヤル:0570-064-556

電話がにがてなHSPの方は、厚生労働省のSNSそうだん窓口もありますよ。

💭
読者

3つあてはまります…。でも、こんな理由で休職していいのかわからなくて。

✍️
筆者

「こんな理由で」なんて思わなくてだいじょうぶ。からだやこころが出すサインには、ちゃんと意味がありますよ。

「休むこと」は逃げじゃない — HSPの脳にはかいふく時間が必要

HSPの概念をていしょうしたアーロン博士は、HSPの特性を「DOES」の4つで説明しています。そのうち「D(Depth of Processing=深いしょり)」がポイントです。

HSPの脳は、ひとつの出来事をなんそうにも深くしょりします。だれかにちょっと注意されただけでも、こう思ってしまう。「あの言い方はどういう意味だろう」「きらわれたかも」「もっとうまくやるべきだった」。これが何時間もつづくんですよね。

この深いしょりはつよみでもあります。でも、かいふくにも時間がかかるということでもあるんです。

HSPじゃない人が週末2日でかいふくできるストレスも、HSPにはたりないことがある。だから、まとまった休息が必要なんですよ。

SNSでも「HSP 限界 休みたい」で検索すると、こんな声が出てきます。「有給を使って3日休んだだけで世界がかわった」「1ヶ月休職したら自分をとりもどせた」。休むことでかいふくした人は、たくさんいます。

正直に言うと、私じしんも「休む=負け」だと思っていました。接客業のとき、5kgもやせたのに「いそがしいからやせただけ」と自分をごまかしていた。限界なのにみとめられなかったんです。でも、あのとき休んでいたら、もっとはやくかいふくできたはず。

休職の手つづきと知っておくべき3つの制度

「休職したいけど、何をすればいいかわからない」。その不安、わかります。手つづきはシンプルなので、ひとつずつ見ていきましょう。

休職までのながれ

まず、ざっくりしたながれはこんな感じです。

  • 心療内科・メンタルクリニックを受診する
  • お医者さんに今の状態をつたえ、診断書を書いてもらう
  • 診断書を会社(上司or人事)にていしゅつする
  • 会社の休職ルールにもとづき、休む期間が決まる

ポイントは、まず病院に行くこと。自分で「休職したい」と会社に言う前に、診断書があったほうがスムーズにすすみます。

HSPは電話がにがてな方もおおいですよね。さいきんはWebよやくできるクリニックがふえているので、電話しなくてもだいじょうぶですよ。

「どこに行けばいいの?」と迷ったら、Googleマップで「心療内科」と検索してみてください。口コミがおだやかなところをえらぶのがおすすめです。はじめてでもきんちょうしない雰囲気のクリニック、ちゃんとありますよ。

制度①:傷病手当金

休職中、お金がしんぱいですよね。ここがいちばん気になるところだと思います。

健康保険にかにゅうしていれば、「傷病手当金」を受けとれます。協会けんぽによると、もらえる金額はお給料のおよそ3分の2。最長1年6ヶ月、受けとれますよ。

傷病手当金のおもな条件

  • 仕事いがいの病気やケガで働けないこと
  • つづけて3日間の待機期間をみたすこと
  • 休んだ間にお給料が出ていないこと

くわしくは会社の人事や健康保険組合にかくにんしましょう。

制度②:有給休暇のかつよう

傷病手当金は待機期間3日+お給料の約67%。なので、最初の数日〜数週間は有給を使うのもアリですね。有給ならお給料が100%出ます。

「休職のまえにまず有給で様子を見る」というステップをふむ方もおおいですよ。いきなり休職するのがこわければ、まず有給から始めてみてください。

制度③:自立支援医療制度

通院のお金も気になりますよね。自立支援医療制度をつかうと、自己負担が3割から1割にへります。心療内科への通院がながくなりそうなら、しんせいしておくと安心です。

しんせい先はおすまいの市区町村の窓口。診断書がいるので、お医者さんにそうだんしてみてくださいね。

休職中のすごし方ロードマップ【5週間】

「休職できたけど、何をすればいいかわからない」。この不安もしぜんなことです。ここでは、私なりのロードマップをおつたえしますね。

ただし、あくまで目安。かいふくのスピードは人それぞれなので、あせらなくてだいじょうぶですよ。

1週目:何もしない

最初の1週間は、ほんとうに何もしなくていいです。

ねたいだけねる。食べたいものを食べる。テレビを見てもいいし、見なくてもいい。「何もしていない自分」をゆるしてあげてください。

HSPは「休んでいるのに何もしていない罪悪感」におそわれがちですよね。でも、この時間がいちばんたいせつ。脳がためこんだ刺激をしょりして、リセットしている最中なんです。

私のばあいは、休み始めて3日目くらいに「何もしてない自分はダメだ」とすごく落ちこみました。でもそれもかいふくのプロセスのひとつ。そういうものだと知っているだけで、ちょっとラクになりますよ。

2週目:生活リズムをととのえ始める

すこしだけ、生活リズムを意識し始めましょう。

  • 朝はだいたい同じ時間におきる
  • カーテンをあけて日の光をあびる
  • 15分だけ散歩してみる

ぜんぶできなくてもOKです。「今日は朝カーテンをあけられた」、それだけでじゅうぶん。ちいさな積みかさねがかいふくをたすけてくれますよ。

3〜4週目:自分のことを知る時間

すこしずつ元気がもどってきたら、「自分はどんなかんきょうなら心地よく働けるか」をかんがえてみましょう。

ノートに書き出すのがおすすめです。

  • まえの職場でつらかったこと(人間関係?かんきょう?仕事のなかみ?)
  • ぎゃくに「これは平気だった」こと
  • 理想の働き方のイメージ

書いていると、「あ、私って○○がダメだったんだ」と気づくことがあります。このプロセスが、つぎの一手をかんがえるときにすごくやくだちますよ。

HSPの自己分析についてもっと知りたい方は、HSPで仕事がつらいとかんじるあなたへも読んでみてください。「つらさ」の正体をことば化するヒントになるはずです。

5週目〜:復職か転職かをかんがえ始める

ここでようやく、「つぎどうするか」をかんがえ始めます。あせらなくていい理由は、こころがかいふくしていないときの判断はブレやすいから。

「もうぜったい辞める!」と初日に思っても、3週間後には気もちがかわることもある。ぎゃくもありますよね。だから、落ちついてからかんがえるのがベストです。

復職 vs 転職 — 判断のフローチャート

「復職するべき?転職するべき?」。ほんとうに悩みますよね。

正直に言うと、正解はありません。でも、判断のヒントになる基準はあります。つぎのフローでかんがえてみてください。

復職がむいているケース

つぎのようなばあいは、かんきょうを調整したうえで復職するのも手ですね。

  • つらさの原因が「とくていの人」や「一時的な仕事量」だった
  • 部署いどうや仕事のへんこうで、かんきょうがかわる可能性がある
  • 会社の制度(時短きんむ・リモートワークなど)がつかえる

人事にそうだんして、復帰後のはいりょをあらかじめ決めておくと安心です。「週3出社から始めたい」など、ぐたいてきにリクエストするのがコツですよ。

転職がむいているケース

いっぽう、こんなばあいは転職をかんがえたほうがいいかもしれません。

  • 会社ぜんたいの空気やカルチャーが合わない
  • 同じ職場にもどることを想像すると、からだが拒否反応をおこす
  • そもそもぎょうしゅや職種が自分に合っていないとかんじる

「もどりたくない」とからだが反応しているなら、むりにもどる必要はないですよ。HSPの転職に不安がある方は、HSP転職がこわいとかんじる方へも読んでみてくださいね。

💭
読者

転職したい気もちはあるけど、休職中に転職活動するのってだいじょうぶですか?

✍️
筆者

法律上は問題ありません。ただ、体調がおちついてからがおすすめです。あせって動くと、また合わない職場をえらんでしまうこともありますから。

転職をかんがえ始めたら

休職中の転職活動は、ひとりでやるとしんどくなりがちです。HSPの特性をりかいしてくれる転職エージェントを使うと、だいぶ負担がへりますよ。

エージェントえらびについては、HSPにおすすめの転職エージェントでまとめています。むりょうで使えるので、まずはそうだんだけでもOKですね。

「転職か、もっと根本てきにキャリアを見なおすか」を迷っている方もいると思います。そんなときはHSPむけキャリアコーチングもさんこうにしてみてください。自分の価値観やつよみを深ぼりできるので、HSPの自己理解にもやくだちます。

私の話 — 「まだがんばれる」と言いつづけた日々

最後に、すこしだけ私の話をさせてください。

接客業をしていたころ、私はあきらかに限界でした。3ヶ月で5kgやせて、毎朝吐き気があって、日曜の夜は涙がとまらなかった。でも「まだがんばれる」「みんなもつらいのは同じ」と言いきかせていたんです。

ぶっちゃけ、自分がこわれかけていることに気づきたくなかっただけだと思います。みとめたら終わりだと思っていた。でもほんとうは、みとめたところがスタートだったんですよね。

けっきょく、私は退職をえらびました。あのとき「休職」というせんたく肢を知っていれば、もうすこしよゆうをもって判断できたかもしれません。だからこそ、いまこの記事を読んでいるあなたには、せんたく肢があることを知っておいてほしいんです。

もし「辞めたい」という気もちがつよいなら、HSPで仕事を辞めたいとかんじたらも読んでみてくださいね。退職の判断やタイミングをまとめていますよ。

まとめ:休むことは、つぎに進むためのじゅんび期間

休職は「逃げ」でも「負け」でもありません。こわれてしまう前に自分をまもる、正当なせんたく肢です。

この記事でおつたえしたことを、最後にふりかえりますね。

  • 不眠・涙・吐き気・無感動・「消えたい」は、休むべきサイン
  • HSPの脳は深いしょりをするぶん、かいふくにも時間がかかる
  • 傷病手当金でお給料の約67%が最長1年6ヶ月もらえる
  • 休職中はあせらず、だんかいてきにかいふくをめざす
  • 復職か転職かは、こころが落ちついてから判断する

私もまだもさく中です。「かんぺきな働き方」は見つかっていません。でも、あのとき立ちどまったことで、今の自分がある。それだけはたしかです。

いまつらいあなたが、すこしでも「休んでいいんだ」と思えたらうれしいですね。まずは、心療内科のよやくを取るところから。いっぽずつでだいじょうぶですよ。

この記事はHSPの視点から「休職」についてお伝えしていますが、医療判断をおこなうものではありません。心身の不調がつづくばあいは、かならず医療機関を受診してください。

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