「辞めたいのに、言えない。毎朝、会社に行くのがこわい」
退職したい気もちはあるのに、上司に切り出せない。「引きとめられたらどうしよう」「怒られたら耐えられない」。考えるだけで胸がくるしくなりますよね。
私も2回の転職のうち、1回目は退職を伝えるまでに3ヶ月かかりました。トイレで3回も深呼吸してから、やっとメールで切り出したんです。正直に言うと、退職代行を本気でつかおうか悩んだ夜もありました。
この記事では、HSPが退職代行をつかうのは「甘え」なのか、つかうならどのサービスがいいのかをお話しします。退職を言い出せなくて動けなくなっている方に、すこしでも選択肢をとどけられたらうれしいです。
HSPが退職を言い出せない3つの心理
「なんで自分は言えないんだろう」と責めていませんか? でも、これはあなたの性格がよわいからじゃありません。HSPの気質とふかく関係しているんです。
①罪悪感がつよすぎる
「自分が辞めたら、チームに迷惑がかかる」。そう思ってしまうのは、HSPの共感力のたかさゆえです。
まわりの負担まで想像できてしまうから、自分の気もちをうしろまわしにしてしまう。私も前職で「繁忙期がおわってから」「後任がそだってから」と、ずっと先のばしにしていました。でも、その「いいタイミング」は永遠に来なかったんですよね。
②引きとめへの恐怖
HSPは対立をさけたい気もちが人一倍つよいです。「辞めたい」と言ったとき、上司に「もうすこし考えてみないか」と言われたらどうしよう。泣いてしまうかもしれない。言い返せないかもしれない。
このシミュレーションを頭のなかで何十回もくりかえしてしまうんです。SNSでも「退職 言えない HSP」で検索すると、「上司の顔がうかんで辞表を出せない」「引きとめられたら断れる自信がない」という声がたくさん見つかります。
③まわりの反応に過敏になる
退職を切り出したあとの同僚の視線、ヒソヒソ話、空気のへんか。HSPはそれを全部ひろってしまいます。
「あの人、辞めるんだって」と言われている姿を想像するだけで、胃がいたくなる。退職までの残りの出勤日がつらすぎて、言い出すこと自体をあきらめてしまう方もいます。
全部あてはまります…。だから退職代行が気になっているんです。でも「甘え」って言われそうで。
その気もち、すごくわかりますよ。次のセクションで「甘え」じゃない理由をきちんとお伝えしますね。
「退職代行=甘え」は本当?甘えじゃない3つの理由
ネットで「退職代行 甘え」と検索すると、否定的な意見もたくさん出てきますよね。でも、私は退職代行を「甘え」だとは思いません。理由は3つあります。
理由①:退職は法律で保障された権利
民法627条では、期間の定めのない雇用契約は2週間前に申し入れればいつでも退職できると定められています。退職は労働者の権利です。
その権利をじぶんで行使しにくい状況にあるなら、代行サービスをつかうのは合理的な判断。弁護士に法律相談するのを「甘え」と言う人はいませんよね。退職代行もおなじです。
理由②:退職トラブルは年々ふえている
厚生労働省の「個別労働紛争解決制度の施行状況」によると、退職にまつわる相談件数は毎年4万件を超えています。これだけ多くの人が退職でトラブルをかかえているんです。
とくにパワハラ気質の上司のもとでは、退職を申し出ること自体がリスクになる場合もあります。安全に辞めるための手段として退職代行をつかうことは、むしろ賢い選択ですよ。
理由③:心理学的にも「回避」は有効な対処法
心理学では、ストレスへの対処法を「コーピング」とよびます。コーピングには「問題に直接向きあう方法」と「ストレス源から距離をとる方法」の2種類があるんです。
HSPにとって、対面で退職を伝えることが極度のストレスになるなら、第三者に代行してもらう「距離をとる方法」は正当なコーピングのひとつ。甘えではなく、自分を守るための戦略です。
退職代行サービスの市場規模は年々拡大しています。利用者がふえているのは、それだけニーズがあるということ。あなたひとりが特別なわけじゃありませんよ。
とはいえ「退職代行をつかわなくても辞められるかも」と思う方もいますよね。まずは自力で伝える方法を試したい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。
HSP向け退職代行おすすめ3選【比較表あり】
退職代行サービスはたくさんありますが、HSPにとって大切なのは「対応のていねいさ」「LINEだけで完結するか」「メンタルサポートがあるか」の3点です。
この3つの視点でえらんだ、おすすめサービスを紹介しますね。
| サービス名 | 料金(税込) | 運営元 | LINEで完結 | HSPおすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 退職代行ガーディアン | 24,800円 | 労働組合 | ○ | ★★★★★ |
| 退職代行Jobs | 27,000円 | 労働組合と提携 | ○ | ★★★★☆ |
| 退職代行モームリ | 22,000円 | 労働組合と提携 | ○ | ★★★★☆ |
①退職代行ガーディアン — 交渉力と安心感ならここ
東京都労働委員会に認証された労働組合が運営しています。つまり、会社との交渉権をもっているんです。
HSPにとってうれしいのは、LINEでの対応がとてもていねいなこと。「こんなことで相談してもいいのかな」と不安な方でも、やさしく受けとめてもらえます。追加料金が一切ないのも、お金の心配をしなくてすむポイントですね。
②退職代行Jobs — カウンセリング特典つき
弁護士監修で、労働組合とも提携しているサービスです。特徴は、退職後のカウンセリングを無料で受けられること。
退職したあとも「本当によかったのかな」と考えこんでしまうのがHSPですよね。そんなときにプロに話を聞いてもらえるのは、心のお守りになります。転職サポートもついているので、辞めたあとの不安もやわらぎますよ。
③退職代行モームリ — コスパ重視ならここ
22,000円と、業界でもかなりリーズナブルな料金設定です。「お金がないから退職代行はムリ」と思っていた方にも手がとどきやすいですね。
労働組合と提携しているので、交渉力もあります。LINEだけで相談から退職まで完結できるので、電話がにがてなHSPにもむいていますよ。
どれをえらべばいいか迷います…。
迷ったらガーディアンが安心です。ただ、どのサービスもLINEで無料相談ができるので、まずは気になるところに相談してみるのがおすすめですよ。
退職代行を使う流れ5ステップ
「退職代行って、具体的にどうすすむの?」と不安な方のために、一般的な流れをまとめました。電話は基本的に不要で、LINEやメールだけで完結するサービスがほとんどです。
ステップ1:無料相談(LINE or メール)
まずは公式サイトからLINEを追加して、相談します。この段階ではお金はかかりません。「まだ決めていないけど話を聞きたい」でもだいじょうぶですよ。
私が退職代行をしらべていたとき、いちばん安心したのがこの無料相談でした。「こんな状況なんですが、退職できますか?」と聞いたら、やさしく答えてもらえたんです。
ステップ2:申し込み・支払い
利用を決めたら、申し込みフォームに記入して支払いをします。クレジットカードや銀行振込に対応しているところがおおいですね。
ステップ3:打ち合わせ(ヒアリング)
退職理由、希望退職日、会社への伝え方など、くわしい内容をスタッフと打ち合わせします。LINEのチャットで進むので、電話がにがてでも安心です。
このとき「有給を消化したい」「離職票がほしい」など、こまかい希望も伝えておきましょう。
ステップ4:代行実行
指定した日に、スタッフがあなたにかわって会社に連絡してくれます。あなたは出社する必要もなければ、会社と直接やりとりする必要もありません。
この日は家でソワソワするかもしれませんが、たいていは数時間で「会社に受理されました」と連絡が来ます。
ステップ5:退職完了
会社から届く書類(離職票、源泉徴収票など)を受け取って、退職が完了します。荷物の受け取りも郵送で対応してもらえることがほとんどですよ。
かかる期間の目安
相談から退職完了まで、はやければ即日〜3日ほど。書類の到着まで含めると2週間〜1ヶ月が一般的です。
退職代行をつかう前に試してほしいこと2つ
ここまで退職代行をすすめてきましたが、正直に言うと、つかわなくても退職できるケースもあります。私じしん、最終的には自力で退職したひとりです。
退職代行にお金をかける前に、つぎの2つを試してみる価値はあるかもしれません。
①上司の上司に相談する
直属の上司に言えないなら、その上の上司や部長に相談するという方法があります。「直属の上司との関係がむずかしくて…」と正直に話してみてください。
ただし、これはパワハラ的な上司じゃない場合にかぎります。身のきけんをかんじるなら、ムリに直接伝える必要はありません。
②人事部に直接相談する
上司をとばして、人事部に退職の意思を伝えるのも合法的な方法です。メールで伝えれば、対面での緊張もすこしはやわらぎます。
私が1回目の退職をしたときは、まさにこの方法でした。上司に直接言う勇気がなくて、人事にメールを送ったんです。トイレで3回深呼吸してから、ようやく送信ボタンを押しました。手がふるえていたのを覚えています。
ただし、これらを試しても「やっぱりムリ」と感じたなら、自分をせめないでください。HSPの繊細さは、気合いでどうにかなるものじゃありません。そのための退職代行です。
辞めたい気もちの整理がまだの方は、HSPが「仕事辞めたい」と感じたときの記事も読んでみてくださいね。
私が退職代行をつかわなかった夜の話
ここで、私じしんのエピソードをすこしお話しさせてください。
接客業を辞めたかった2回目の転職のとき、退職代行を本気で検討した夜がありました。布団のなかでスマホをにぎりしめて、3つのサービスの料金ページをいったりきたり。「24,800円か…。来月のカード支払いがきついけど、もう会社に行きたくない」。そんなことを考えていました。
結局つかわなかったのは、たまたま人事部にメールで切り出す勇気がでたからです。でも、あの夜「退職代行」という選択肢を知っていたからこそ、「最悪、代行をつかえばいい」と思えて、心がすこし軽くなったんです。
だから、今すぐつかわなくてもいい。「いざとなったら使える」と知っておくだけで、お守りになる。それが退職代行の、もうひとつの価値だと思っています。
退職の前に休職という選択肢をかんがえたい方は、HSPの休職についての記事も参考になりますよ。
まとめ:逃げじゃない選択肢を、知っておきましょう
退職代行は「甘え」ではありません。退職は法律でみとめられた権利であり、その権利を安全に行使するための手段です。
この記事のポイントをふりかえります。
- HSPが退職を言い出せないのは、罪悪感・引きとめ恐怖・周囲への過敏さが原因
- 退職代行をつかうことは、心理学的にも正当なストレス対処法
- HSP向けには「ガーディアン」「Jobs」「モームリ」の3つがおすすめ
- LINEで無料相談できるので、まずは話を聞いてもらうだけでもOK
がんばりすぎてしまうHSPだからこそ、「自分を守る手段」を知っておくことが大切です。万人にあてはまるわけじゃないけれど、この記事があなたの選択肢をひとつ広げるきっかけになれたらうれしいですね。
退職後の転職先をさがすなら、HSP向け転職エージェントまとめもチェックしてみてください。あなたに合った環境は、きっと見つかりますよ。
